漢方薬 [健康]

葛根湯のことを聞いていて思い出したのですが、40年以上前、
母が群馬県の太田市まで出かけ、漢方薬を処方してもらって買ってきていました。

誰かに評判を聞いたのか、福島県のいわき市から群馬県太田市まで、
3ヶ月に1度ぐらいでしたか、通っていたのです。

昔の漢方薬は、今のツムラ他製薬会社の顆粒状ではなく、
処方したいろいろな薬効成分のある葉っぱや木のかけらを、
布の袋に入れてあり、やかんや土瓶で煎じなければならないモノでした。
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こんな小引き出しに、たくさんの材料を入れて揃えておいたのでしょうか?
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山形の済生館病院記念館で観た「百味箪笥(ひゃくみだんす)」


さて、問題はここからで、何故か娘の私がそれを煎じることになっていました。
断っておきますが、もちろん私が飲むのではありません。
母の漢方薬だったんですよ!(笑)

毎朝、土瓶で煎じて、煮詰まったモノを一日でそれを飲み切るのですが、
家じゅうに漢方薬の独特の香りが漂い、それはもうたいへんでした。

昔のガスコンロは火加減が調節できないので、とろ火が難しかったし、
時間もかかるのに、忘れて焦がしてはいけないし、
私には相当な負担がかかる仕事でした。。。


なんと診断され、何の効果を期待していたのか、
効いていたのかいないのか、自分のことではありませんので覚えていません。

それに、どのくらい続いたのか分かりませんが、
飽きてしまったらしく、いつの間にか母の漢方薬は終わりました。

でも、今となっては、あの家じゅうに漂ういかにも体に良さそうな香りが、
なんとも懐かしい気がするのです。
葛根湯を飲もうと封を切ると、
あれ程ではないけれど、ちょっと似た香りが吹き出してきて、
思わず大きく息を吸い込んでしまいます。

母の思い出ってやつでしょうか?


って、まだ健在ですけどね(笑)
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