読後感 [読書]

「趣味読書」の典型のようだった若い頃、
一時期、小説を読まずに、エッセイとか古典落語ばかり読んでいました。

もともと堅い難しい本ではなく、ミステリーが好きでした。
ただ、ミステリーの中でも、
読んだあと、勧善懲悪ですっきりすれば爽快感に包まれますが、
どうにも暗~い、どんよりとした気持ちになるものが多かった時期でした。

それなら「何でもあり」と勝手なことのできる、
ハリポタのようなファンタジーの方がマシです。

魔法や未来の機械が出て来たら、作者の思いつくまま何でもありですよね(笑)

童話の中にも、読後感の悪いモノはあり、
教科書に出てきた新美南吉さんの「ごんぎつね」など、
感動よりも前に、悲しくて悲しくて、この年になっても想像するだけで涙が出ます。

彼は児童文学の代表的存在ですが、その作品は悲しいのが多いです。
「百姓の足、坊さんの足」「牛をつないだ椿の木」も、なんだかなぁ。。。

「花のき村と盗人たち」「手袋を買いに」は救われる作品です。
気持ちがほんわかします。

途中がどんなに悪くても、ハッピーエンドなら良いのです。
「みなしごハッチ」とか「母を訪ねて三千里」「小公子」「小公女」みたいに。

そう言えば、前にどこかで書いた気がしますが、
「フランダースの犬」という作品、イギリスの作家が書いたものですが、
ベルギーのフランダース地方が舞台です。
日本のメディアがベルギーに行って、
「日本人は、ここを舞台にしたこの童話がとても感動的で好きです」
というと、現地の人が、
「日本の人は、あーんな暗い話が好きなのか。私たちは嫌いだ」
と言われたということです。

ルーベンスを愛し絵を描くことが趣味で、祖父を助けて健気に働いていた少年が、
何故、あんな目に遭わなければいけないのか、
これも、思い出すだけで。。。

特に、児童文学で、何故あんな悲しい結末を綴るのか分かりません。
それは・・・悪いことをすると罰があたるとか、
人にはどうしようもないことがあるんだよとか、
そんな教訓は含んでいるのでしょうが、悲しすぎます。


それで、私が小説を書くときは、悪い人を登場させず、
明るい楽しい結末にして・・・と心がけすぎて、
面白くもなんともないモノしか書けなかった。
ですよね~! "(-""-)"

文学少女だった私が、小説家になろうとして断念した理由はそれです(笑)

歩く姿はバラの花 [読書]

バラの続きです。

バラはバラは、美しく散る~~~♪♪♪


センティッドエアー
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ダブルディライト
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ブライダルピンク
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メリナ
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レモン&ジンジャー
レモン&ジンジャー (9).jpg

ロイヤルボニカ
ロイヤルボニカ (2).jpg

花音
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私はダブルディライトという、赤い縁取りのバラが綺麗だと思いましたが、
メリナのつぼみも可愛いし、大輪の花音も捨てがたい!

本当に、バラは見ていて飽きません。

皇居の花たち [読書]

昨日見た皇居内の花たちは、
手入れも日当たりも栄養も良いのか、綺麗に咲いていました。

土佐水木(トサミズキ)
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トサミズキ、花のアップ
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同じ仲間で、日向水木(ヒュウガミズキ)
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沈丁花も良い香りでした。
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馬酔木(アセビ)
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お馬さんがこの葉を食べると、酔っ払って動けなくなるそうです。
毒はありますが、煎じて殺虫剤になるのです。

キブシ
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梅、偕楽園よりも、よく咲いていた気がします。
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他にも、ピンクの大輪のサザンカや、ウグイスカグラもありました。
それに偕楽園で探した梅の「思いのまま」は「輪違い(リンチガイ)」とも言いますが、
ここで出会えました。
写真は、よく撮れなかったのでカットです(泣)

とにかく、暖かい日でしたので、
paletteさんにお花の名前を教えて貰ったり、2人で写真を撮ったり・・・、
ドジは踏みましたが、楽しい散策になりました♪

星の王子様 [読書]

私には、1週間に5冊ずつ本を読んでいた時代があります。
子育てからこっちは忙しくてあまり読めなくなり、趣味の項目から「読書」は外しました。
今でも、読むことは好きですが・・・。
ともあれ、そういうペースだったのでかなりの乱読ですが、たった1冊だけ愛読書があります。
サン・テグジュペリ作、内藤濯(あろう)訳「星の王子様」です。
「たかが童話じゃないか」とおっしゃる人も居るでしょうが、深い深い!
この本だけは、何度も読む価値があると思います。

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例えば幼少期なら、純然たる童話として!
限りなく美しい情景と、王子様の無邪気なわがまま、
王子様と遭難したパイロットとのやりとりは、単なるお話として見ても、かなり面白いです。
登場する人やモノがどれほどに優しいか、小さなお子さんなら直感で感じ取れるでしょう。

20歳を越えたら、人生を知り始めた人の羅針盤として!
彼らの持つ本当の優しさによって、
子どもが大人に抱いている、ある種の期待と不信感を思い出すことが出来ます。
自分自身が子どもに立ち返って、失った何かを探したくなります。

壮年期なら、素敵な老年に向かうためのバイブルとして!
思わずうなりたくなるような名台詞が出てきます。
人生の半分を過ぎた者として、自らの体験によって知った、
人間の悲しみや苦しみや美しさ、そして汚さも再確認させてくれます。
その上で、もう一度、生きることの素敵さを信じさせてくれます。

誰でもこんな経験はあると思いますが、
今まで知らなかった土地に友人が引っ越して行ったとします。
それまでは、その土地の名前が出てきても気にも留めなかったでしょう。
でも、今では○○県○○市と聞いた時「あいつ、ここに住んでるんだったな」
と目を向けるようになり、その土地に起こったことに、耳を傾けるようになります。
「夜になったら星を眺めておくれよ。
きみは僕の星を、星のうちのどれか一つだと思って眺めるからね。
するときみは、どの星も、眺めるのが好きになるよ」

旅の途中で、王子様は一人の酔っぱらいに出会います。
「なぜ、酒なんか飲むの?」「忘れたいからさ」「忘れるって、なにをさ?」
「はずかしいのを忘れるんだよ」「はずかしいって、なにが?」「酒のむのが、はずかしいんだよ」

キツネが王子様に言います。
「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思っているのはね、
そのバラの花のために、時間をむだにしたからだよ」

毒蛇が王子様に言います。
「あんたを遠くにはこんでいくことにかけちゃ、舟なんか、おれにかないやしないよ」

この本を何度読んだか分からない私ですが、
読む度にこれらの言葉の中から、新たな意味を感じて胸が熱くなります。
私のような人間でも年を重ねることにより、幾ばくかでも厚みが加わる毎に、
違った世界が見えてきて考えさせられます。
目の前に星空が広がって、心が洗われるようです。

今からでも遅くはありません。
読んだことのある方も、ない方も、ぜひ手にとって欲しい「星の王子様」です。

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