ツタンカーメン展(上野の森美術館) [美術鑑賞]

やっと行って来ました、「ツタンカーメン展ー黄金の秘宝と少年王の真実ー
娘が行きたいと言うので、都合を合わせようとしても合わないうちに、
とうとう会期切れ・・・かと思ったら延長され1月20日までになったので、やっと行けました。
DSCF6099.JPG

3300年前、ツタンカーメンが生きた時代のエジプトは、繁栄していました。
その頃、日本はと言えばまだ縄文時代。
どれだけエジプト文明が発達していたのかと、驚きますよね。

「上エジプト王冠を被ったツタンカーメン王」   「下エジプト王冠を被ったツタンカーメン王」
上エジプト王冠を被ったツタンカーメン王.JPG 下エジプト王冠を被ったツタンカーメン王.JPG
上エジプト(南部)と下エジプト(北部)それぞれを支配する王の姿を現しています。
ところがこれは、ツタンカーメンではないかも知れないそうです。
像にはツタンカーメンと刻まれているのですが、父王かその晩年の共同統治者、
または王妃のモノという可能性もあるそうです。
ワケが分かりませんね(笑)

「ツタンカーメンの棺型カノボス容器」      「有翼スカラベ付き胸飾り」
ツタンカーメンの棺型カノボス容器.JPG 有翼スカラベ付胸飾り.JPG
カノボス容器とは、ミイラにするときに取り出した臓器を納める容器です。
ちょっと怖い。。。
スカラベとはフンコロガシですが、動物の糞を転がして移動する姿が、
太陽を運ぶ姿と重ねて考えられ、スカラベを神とした信仰の現れです。

スカラベを象ったモノは、そういうワケでたくさん有ります。
「ツタンカーメンの即位名を象った胸飾り」・・・の真ん中にもスカラベが!
右は、娘が欲しがって買ったそのハンカチです。
フンコロガシ欲しいかぁ?(笑)
ツタンカーメンの即位名を象った胸飾り.JPG 有翼スカラベ付き胸飾りハンカチ.JPG

「ライオンの飾りの付いた化粧容器」
何故かライオンは舌を出しています。
でも、とても繊細な装飾を施された容器です。
向かって右側、ライオンの足の所と、下の柱の上部横から、
ピンクのボタンのような突起が出ていますが、ここにヒモを付けて蓋を取り外して使ったようです。
ライオンの飾りの付いた化粧容器.JPG
以上、買って来た絵はがきを撮影しました。

こちらは「ツタンカーメンの半身像」のクリアファイル
ツタンカーメンの半身像.JPG
1922年に王家の谷からツタンカーメンの王墓が発見されて以来、
ザヒ・ハワス博士が現代科学を駆使して、研究を続けてきました。

50年前、日本を騒ぎに巻き込んだ「黄金のマスク」は、
現在、カイロ博物館から門外不出になっています。
昔、東西ドイツ統一記念で展覧会を催した時に、破損したことがあり、
それ以来、エジプトの法律で国外に持ち出し禁止となってしまったそうです。
観たかったですが、しょうがないですね。

最後の方には、ツタンカーメンの子どもの棺が二つあって、
小さな小さな棺に胸を突かれました。
二人とも胎児のままで亡くなったらしく、丁寧に作った棺に納めたのですね。

ツタンカーメン王その人も、9才で即位し、19才で亡くなっています。
足の骨折が元だったらしいのは、研究で分かったそうです。

それにしても、3300年前の出来事、まだまだ謎が多いです。


スタッフがやたらと多く、大仰な感じの展示でしたが、
ウィークデイだったせいか、さほどの混雑もなくゆっくり観られました。
「あれ、もうお終い?」と出口の案内を見て思ったので、
量的には物足りなかったのですが、副葬品の数々やチェストやミイラの棺等、
素晴らしい彫刻や細工が施され、見応えがありました。

ミイラの展示は無しで「気持ちが悪い」モノはありませんでした。
以前観た、「大英博物館ー古代エジプト展」とかぶる展示もありませんでした。

そういう意味でも、私は今回の展示、思ったよりもずっと面白かったです。
娘曰く「評判を聞いて、あまり良くないと思って行ったから、ハードル低かったんだよ」
そういうことかも知れませんね(笑)
nice!(15)  コメント(10)  トラックバック(0) 

nice! 15

コメント 10

HOTCOOL

50年前、日本でどんな騒ぎがあったんだろう?
当時、まだ2歳。姉ちゃんは当時・・・
by HOTCOOL (2012-12-21 05:03) 

mutumin

「スタッフがやたら多い」・・・のスタッフで案内バイトを息子がしてます。
でも、毎日ではなく、、主人が観に行った時はお休みでした。
もうそんなに混んでなかったのです。
それにしても謎だらけだとしても、日本と違い、かなりの文化の高さですね。金属加工も簡単に・・・それも芸術的にしているんですもの。素晴らしい!
by mutumin (2012-12-21 06:05) 

pn

大人でも子供でも女性でも同じ像になるのかー(笑)
by pn (2012-12-21 06:39) 

ameya

子供の頃、夢中になって子供向けのエジプトの考古学の本読んでいたこと思い出しました。
by ameya (2012-12-21 07:36) 

パウロ

私も是非見たかったけれど休館日で見れませんでした
このアップを見ると確かに見る価値はあったと思います
3300年前の日本は?と思うともっと興味がわきますね
by パウロ (2012-12-21 11:38) 

フサヲ

絵葉書の撮影とはいえ、何千年も昔の遺物なのに、発色が鮮やかですね~
遺物が、当時、どのように使われていたかを解き明かすのは難しいそうですね・・・
大学の考古の先生が、
こんな道端に腐るほどある信号機だって、知らない未来人が見たら、
何に使う物なのかなんて、そう簡単に分からないよ、
と仰ってました。
なので(?)、考古の試験で最も評価される解答は、絵、でした。
出題された用語(出土物の名)を、研究成果を元に言葉で解説しても、
それが正しいとは証明できないので、
そう呼ばれている物を絵で描くと満点でした。
by フサヲ (2012-12-21 13:38) 

まほ

☆ HOTCOOLさん
はい、当時6才でした♪
正確に言うと46年前なんですけどね。
ちょうど王家の谷からツタンカーメンの王墓が見つかり、
副葬品他たくさんの出土品をひっさげての展覧会でしたので、
「黄金のマスク」を観ようと、長蛇の列でものすごかったらしいです。
そう言えば、私の実家にも「黄金のマスク」のポスターが貼ってありました(笑)

☆ mutuminさん
ええ、入口から出口まで、スタッフがたくさん居ましたよ。
他の展覧会の倍近くいたのではないかと思います。
そうか・・・mutuminさんの次男くん、居たのですね。
そう言えば、イケメンの男子がたくさん居ましたっけ!
・・・どの子だったんだろ???
とにかく、素晴らしい芸術品の数々でした。
方解石に彫刻を施し宝石をはめ込んだり、金を多用したり、
胸飾りや、容器が綺麗ですよね。

☆ pnさん
どうも、神様は中性的という考えだったので、
老若男女どれを作っても、こんな感じになってしまうようです(笑)

☆ ameyaさん
その頃の夢は、考古学者だったのですか?
ロマンを感じますよね。

☆ パウロさん
皇居も国立近代美術館も、月曜日だったので閉館中だったのですよね。
来年いらっしゃるときには、ご一緒しましょうか♪
3300年前の日本は、まだ石を叩いてオノやナイフを作っていました。

☆ フサヲさん
そうなのです・・・翡翠や象牙、金を使って鮮やかな色を見せてくれました。
あー、私もそう思います。
太古の時代の出土品を見て、「これは祭礼の道具」なんて決めても、
違うかも知れないよね~って。
なるほど、絵ならよく表すことが出来たのですね。
ちなみに、ライオンの化粧容器は、
容器の底に、わずかな香料や油が残っていたので、
なんらかの化粧品を入れていたというのが分かったそうです。
エジプトは暑いので、お肌が乾燥したらしく、
お顔に油を塗っていたという調査結果もありました。
by まほ (2012-12-22 02:01) 

親知らず

この日はうちの娘まで遊んで頂きありがとうございました。
忙しくて御礼のメールもしないで失礼しました。
また年末年始のどこかでデートしてね♡
by 親知らず (2012-12-22 07:52) 

miyoko

ライオンさん、かわいいですね^^
by miyoko (2012-12-22 21:19) 

まほ

☆ 親知らずさん
何をおっしゃいますか。
メールなどいただかなくても、かまいませんって♪
それよりも、お嬢さんとお目にかかれると、娘も喜びますので、
こちらこそ、お礼を申し上げます。
お休み中、是非デートしましょうね。

☆ miyokoさん
舌を出しているなんて、ユーモラスですよね。
by まほ (2012-12-23 01:55) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。