兄、妹 [子育て]

先日娘のことを書いたついでに、今日は息子のことを・・・。

2つ違いの妹が中学1年で不登校をしている時、
「おまえ、馬鹿なことをしてるなぁ」と言った息子。

ところがその後、彼がそれをやらかすとは夢にも思いませんでした。
妹よりは、現実的で合理的な考え方をする奴だからです。

中学を終え、県立高校に入学した息子は、やがて大きな壁にぶち当たります。
息子の入った高校は「文武両道」と同じ意味の「尚文昌武(しょうぶんしょうぶ)」を謳い、
学問も運動も万能であれと、無茶な(笑)教育をする高校でした。

入ってみて、その厳しさに接した息子は、もうつらくてしょうがない。
何よりも運動が苦手な子ですから・・・。

運動が苦手でも、お勉強が出来たら胸を張って居られますが、それも無い。
お勉強がからっきしだとしても、運動が出来たらそれも有りなのですが、
どっちつかずだと、生きづらい世界でした。
体育の行事が多く、個人としてもクラスとしても、一番になるとバッジが貰えて、
そのバッジを胸にいくつも付けている子がいくらでも居ます。
新入生歓迎マラソン10kmで先制パンチを食らった後、体育祭はもちろん、
ラグビー大会サッカー大会競歩大会水泳大会、体育関係の行事が目白押しです。
イヤなら行事を休めば良いかと言うとそうでもなく、その行事の前は練習で明け暮れます。

やがて息子は、体育の授業のある日は、ベッドから出てこなくなりました。
耳元で怒鳴っても必死で揺り起こしても起きず、遅刻するまで眠って欠席するのです。

週に何回体育があったか忘れましたが、
そんなことをしているうちに、単位が足りない教科が出てきました。
娘とはまったく違う理由ですが、結局不登校に変わりは無く、
実は娘より2年前に、息子は高校を中退しました。

考えてみれば、この経験があったので、
娘の時は「そんなにイヤなら見切りを付けよう」と、母子共に考えられたのだと思います。
精神的に、何か不安なモノを抱えていた娘とは違い、
動機も単純明快、不登校という事実だけが同じでした。
彼もまた「高認」に合格し、今は大学生です。

この二人の経験を見て、「普通」の難しさも、便利さも実感した母でした。
そして、子どもは親がいくら言っても、動かない時は動かないということも(笑)


その当時は私もずいぶん悩みました。
中学1年の娘、高校生の息子、そして再び高校生の娘と何度も繰り返されると、
育て方に、何かいけないところがあるのか?と思ってしまいます。
夫も、教育関係者の友人に話を聞いてくれたりしました。
毎回、親の経験を話したり子どもの話を聞いたりと、親子でいろいろと話し合いました。

人に話を聞いても、それぞれですから、ピッタリ合うサンプルは有りません。
ただ、話すことでカタルシスになるのと同時に、
他の例を聞けて、こんな悩みを持っている人がたくさん居ることも分かりました。
親知らずさんと親しくさせていただいて、愚痴を聞いて貰えたのも良かったです。

たいへんではありましたが、きっといつか笑い話になると信じてきました。
「止まない雨は無い」「明けない夜は無い」と言えるのは、そういう経験のおかげです。
実際に今は「あの時は、どうなることかと思ったよ~!」と話せますよ(笑)
脳天気な私は、これからも元気に生きていきます♪


裂けてねじれた老木にも、こんな綺麗なお花が咲いています。
DSCF2139.JPG
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楽しく生きよう

今日は一番乗りで。
出来ないことを強要されるほどつらいことはないと思っています。
両方に強い子はそれだけ輝けばいい。
デモできないものを無理矢理参加させるのが教育だとは思いません。
こんな教育がまかり通るから変な会社人間が出来ちゃうんですよ。
by 楽しく生きよう (2012-04-01 05:25) 

mutumin

私も息子二人が同じように、お高校の時精神を病んだので、自分の育て方がおかしいのかな?と悩み、自分を責めました。
いまだ、答えは見つかりませんが、まほさんから悩みを聞いてもらったり、何となくその思春期が過ぎたら、それも収束したような雰囲気になり、少し安心しています。
そうそう・・・開けない朝はないのよね。
by mutumin (2012-04-01 06:22) 

pn

俺も高校行ってたらどうなっていたことやら(笑)。
by pn (2012-04-01 08:58) 

miyoko

お花きれいですね^^
裂けてねじれた老木でも綺麗に咲いているって素敵ですね♪
植物って、すごいなって時々想います。
by miyoko (2012-04-01 08:58) 

すずらん

笑って話しが出来る時は、必ず来ると・・・
思っている、超!楽天家なすずらんです☆
だってみんな良くなるためにがんばっているのですからね
(@^^)/~~~
人生色々ありますね~~~!
by すずらん (2012-04-01 14:40) 

HOTCOOL

そうですよね。
ピッタリ合うサンプル、モデルケースはありませんよね。
ウチは高校、大学、就職と普通に行きましたが、兄・妹は3年、4年務めた会社を辞め、現在プーです。
未だに、親のスネかじりまくってる彼らが最近よく分からなくなってます・・・
が、いずれ好転することを願ってます。
by HOTCOOL (2012-04-01 18:43) 

親知らず

終わりよければすべてよし。
今はお2人共大学生ではないですか。
やっとお互いに笑って言える日が来たのですよね。
今日、娘達の共通の友人の入った大学の前で写真撮ってきました。
お互いの子供達も、それぞれの友人達も進路が決まって
本当に良かったと改めて思いました。
苦しんだ分だけ、強くなっているはずですよ。
by 親知らず (2012-04-02 00:33) 

まほ

☆ 楽しく生きようさん
はい、やっぱりたいへんでしたよ。

☆ mutuminさん
そうですよね。
人に話すと気持ちが楽になります。

☆ pnさん
最初から、賢明な選択をなさったということです♪

☆ miyokoさん
植物って、根元から切ってもまた芽が出てきますよね。
そのたくましさは、見習わなくちゃ。

☆ すずらんさん
私も相当な楽天家ですので、元気です~♪

☆ HOTCOOLさん
あー、これからも心配の種は尽きないのですね。
お互いに頑張りましょう!

☆ 親知らずさん
そうですね、終わりよければすべて良し♪
ただ、次は就職、結婚、転職、離婚と、
だんだん深刻になってくるかも知れませんね。
みんな強くなったんですねっ!
by まほ (2012-04-02 02:28) 

ほやへ

子育てでは、「子を信じて待つ」ということが一番大切で、加えて一番難しいことだと思います。まほさんは、それを見事になさったのですね。だからこそお子様方も、その「信」にお応えになったのではないでしょうか。
by ほやへ (2012-04-02 18:06) 

まほ

☆ ほやへさん
そこまで立派なモノではありませんが、
何より、子どもは一個人だということですね。
最終的には、本人が決めた方向に行くのが一番良いのです。
親が無理に矯正しようとすると、マズいことになった時に、
「お母さんが言ったからこうしたのに!」と親のせいにします。
親として責任を持ちたくないのではなく、
本人が、自分で責任を取ろうとしなくなるがいけませんよね。
それが「信じて待つ」ことになるのでしょうか?
でも、イライラしたりドキドキしたり、たいへんなんです。。。(笑)
by まほ (2012-04-03 02:22) 

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