国宝燕子花図屏風 〈琳派〉の競演(根津美術館) [美術鑑賞]

久しぶりに根津美術館に行きました。
国宝燕子花図屏風 〈琳派〉の競演」を観るためです。
DSCF2544.jpg
この看板の背景になっている絵が、国宝の「燕子花図屏風」です。

タイトルにもなっている、燕子花(カキツバタ)図屏風は、
江戸時代半ばの元禄年間に、尾形光琳(1658~1716)が生み出した
日本の絵画史を代表する作品の一つです。
尾形光琳以降、彼の影響を受けた「琳派(りんぱ)と呼ばれる作品群と、
その影響を受けた作品を、光琳作品を中心に展示してあります。

今回も、根津美術館の収蔵品展です。


琳派の特徴として、没骨(もっこつ)と呼ばれる、
輪郭線を描かずに直接彩色する画法は、金地に絵の具の色が透き通って美しいです。
燕子花図屏風は特に、燕子花の青すぎるほどの青が胸に染み入ってきます。

思わずチケットファイルも買ってしまいました♪(笑)
国宝燕子花図.jpg


やはり金地に描いてありますが、花の絵だけ抜き出した絵はがきです。
「四季草花図」の部分、2種類
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光琳の作と伝えられる「白楽天図」
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鈴木其一の夏秋渓流図(部分)
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金地に、鮮やかに彩色された作品は、素人目にも「琳派」と分かる特徴があり、
ゴージャスで美しく、当時の隆盛が忍ばれました。
今月19日までですので、実際にお近くでご覧になってください。


根津美術館の展示は、毎回さほど多くはないのですが、
濃密で素晴らしい空間を作り上げてあります。
常設展示も、特別展示の流れでそのまま観ることが出来て、
アジアから伝わった青銅の道具類には、圧倒されます。

そうそう、その一つが、根津美術館のシンボルマークにもなっている、
重要文化財「双羊尊(そうようそん)」
チケットもこれがデザイン化されています。
DSCF2584.jpg
以前、ドリトル先生に出てくる「おしつおされつ」に似ていると話題になりました。
その時の記事はこれ

「双羊尊」の絵はがきを見つけました・・・こんな感じなのです。
DSCF2590.jpg


お客さんはたくさん居たのですが、何故か静かな雰囲気です。
DSCF2543.jpg

下を見ると、お庭に出て行く人たちが・・・!
DSCF2540.jpg

そうそう、お庭には今回のメインになっている「燕子花」が満開でしたよ。
DSCF2493.JPG

明日は、お庭をご覧下さいね!
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コメント 7

mutumin

そうそう・・・ここは庭も素晴らしいからか、他の美術館と違う雰囲気が漂います。人がいっぱいいるけど、静かな上品な空気が流れていますよね。
それなのに、竹から一歩外に出ると、東京って感じの人ごみになる、ギャップがいいです。
by mutumin (2013-05-09 04:17) 

HOTCOOL

根津美術館は行ったことがありません。
まほさんのブログで行った気になっています。mutuminさんの言うとおり、東京のオアシスみたいですね。
by HOTCOOL (2013-05-09 05:17) 

pn

カキツバタって読めない(^_^;)
by pn (2013-05-09 06:42) 

まほ

☆ mutuminさん
そうですよね・・・南青山、原宿といった、都会の真ん中なのにね♪

☆ HOTCOOLさん
1度でも行ったら、本当に癖になりますよ(笑)

☆ pnさん
私も読めませんでした。
杜若という漢字で書く方がポピュラーですよね♪
by まほ (2013-05-10 01:19) 

SORI

見ごたえのあるいいものが見られるのですね。東京にはいろんな美術館があるのでいろいろと行ってみたくなります。
by SORI (2013-05-10 05:52) 

親知らず

いずれがアヤメかカキツバタ?
アヤメもカキツバタも、彼岸花同様に写真に撮るのが難しい花だと思います。
群生していないと絵にならないし、寄ると結構グロテスクだったりします。
それなのに絵にすると凄く優雅。素晴らしいです。
四季草花図も細かい描き込みが素晴らしいですねー。
by 親知らず (2013-05-10 08:06) 

まほ

☆ SORIさん
東京周辺に住んでいると、こういう面では得をしていると思います。

☆ 親知らずさん
確かに、特に琳派の画風には似合う花ですよね。
四季草花図、金屏風に描いてあるとよく分からないのですが、
こうして抜き出してもらったら、描き込みが見えますね♪
by まほ (2013-05-11 02:43) 

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