行旅死亡人

ニュース記事を読んでいて、目に留まったことば「行旅死亡人」。
「こうりょしぼうにん」と読みます。

法律用語で、氏素性が分からなく引き取り手も無い死体のことを言うそうです。
つまりは、身分を証明するものを何も持っていない行倒れの人などのことです。

「行旅」という言葉が付きますが、旅行中ではなくても同じです。

そんな法律用語が出来るほど、
指名住所家族のことが分からないまま亡くなる人がいるということですね。。。
ちなみに「行旅病人」という言葉もあるそうで、
こちらは、氏素性が分からない病人・・・行き倒れていてまだ命のある人です。


私が読んだのは、
閉院した産婦人科医院を解体していたら、
たくさんのホルマリン漬け胎児があったという記事でした。

院長も亡くなり、今となってはどこの誰だか分からない胎児。
なんだかやるせない話ですが、この胎児たちも行旅死亡人として、
自治体が弔うそうです。
そして、しばらく保管し、引き取り手が現われないと無縁仏となります。


なんとなく「行旅」という言葉から、旅人を連想していた私は、
少なからずショックを受けました。
ぜんぜんロマンティックじゃなかった。。。


でも、ただ行き倒れと言わず、行旅死亡人という法律用語になったのは、
そこにこの言葉を作った人の恩情というか、憐憫の情があるようで、
少しだけ救われた気がしました(笑)
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