星の王子様 [読書]
私には、1週間に5冊ずつ本を読んでいた時代があります。
子育てからこっちは忙しくてあまり読めなくなり、趣味の項目から「読書」は外しました。
今でも、読むことは好きですが・・・。
ともあれ、そういうペースだったのでかなりの乱読ですが、たった1冊だけ愛読書があります。
サン・テグジュペリ作、内藤濯(あろう)訳「星の王子様」です。
「たかが童話じゃないか」とおっしゃる人も居るでしょうが、深い深い!
この本だけは、何度も読む価値があると思います。
例えば幼少期なら、純然たる童話として!
限りなく美しい情景と、王子様の無邪気なわがまま、
王子様と遭難したパイロットとのやりとりは、単なるお話として見ても、かなり面白いです。
登場する人やモノがどれほどに優しいか、小さなお子さんなら直感で感じ取れるでしょう。
20歳を越えたら、人生を知り始めた人の羅針盤として!
彼らの持つ本当の優しさによって、
子どもが大人に抱いている、ある種の期待と不信感を思い出すことが出来ます。
自分自身が子どもに立ち返って、失った何かを探したくなります。
壮年期なら、素敵な老年に向かうためのバイブルとして!
思わずうなりたくなるような名台詞が出てきます。
人生の半分を過ぎた者として、自らの体験によって知った、
人間の悲しみや苦しみや美しさ、そして汚さも再確認させてくれます。
その上で、もう一度、生きることの素敵さを信じさせてくれます。
誰でもこんな経験はあると思いますが、
今まで知らなかった土地に友人が引っ越して行ったとします。
それまでは、その土地の名前が出てきても気にも留めなかったでしょう。
でも、今では○○県○○市と聞いた時「あいつ、ここに住んでるんだったな」
と目を向けるようになり、その土地に起こったことに、耳を傾けるようになります。
「夜になったら星を眺めておくれよ。
きみは僕の星を、星のうちのどれか一つだと思って眺めるからね。
するときみは、どの星も、眺めるのが好きになるよ」
旅の途中で、王子様は一人の酔っぱらいに出会います。
「なぜ、酒なんか飲むの?」「忘れたいからさ」「忘れるって、なにをさ?」
「はずかしいのを忘れるんだよ」「はずかしいって、なにが?」「酒のむのが、はずかしいんだよ」
キツネが王子様に言います。
「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思っているのはね、
そのバラの花のために、時間をむだにしたからだよ」
毒蛇が王子様に言います。
「あんたを遠くにはこんでいくことにかけちゃ、舟なんか、おれにかないやしないよ」
この本を何度読んだか分からない私ですが、
読む度にこれらの言葉の中から、新たな意味を感じて胸が熱くなります。
私のような人間でも年を重ねることにより、幾ばくかでも厚みが加わる毎に、
違った世界が見えてきて考えさせられます。
目の前に星空が広がって、心が洗われるようです。
今からでも遅くはありません。
読んだことのある方も、ない方も、ぜひ手にとって欲しい「星の王子様」です。
子育てからこっちは忙しくてあまり読めなくなり、趣味の項目から「読書」は外しました。
今でも、読むことは好きですが・・・。
ともあれ、そういうペースだったのでかなりの乱読ですが、たった1冊だけ愛読書があります。
サン・テグジュペリ作、内藤濯(あろう)訳「星の王子様」です。
「たかが童話じゃないか」とおっしゃる人も居るでしょうが、深い深い!
この本だけは、何度も読む価値があると思います。
例えば幼少期なら、純然たる童話として!
限りなく美しい情景と、王子様の無邪気なわがまま、
王子様と遭難したパイロットとのやりとりは、単なるお話として見ても、かなり面白いです。
登場する人やモノがどれほどに優しいか、小さなお子さんなら直感で感じ取れるでしょう。
20歳を越えたら、人生を知り始めた人の羅針盤として!
彼らの持つ本当の優しさによって、
子どもが大人に抱いている、ある種の期待と不信感を思い出すことが出来ます。
自分自身が子どもに立ち返って、失った何かを探したくなります。
壮年期なら、素敵な老年に向かうためのバイブルとして!
思わずうなりたくなるような名台詞が出てきます。
人生の半分を過ぎた者として、自らの体験によって知った、
人間の悲しみや苦しみや美しさ、そして汚さも再確認させてくれます。
その上で、もう一度、生きることの素敵さを信じさせてくれます。
誰でもこんな経験はあると思いますが、
今まで知らなかった土地に友人が引っ越して行ったとします。
それまでは、その土地の名前が出てきても気にも留めなかったでしょう。
でも、今では○○県○○市と聞いた時「あいつ、ここに住んでるんだったな」
と目を向けるようになり、その土地に起こったことに、耳を傾けるようになります。
「夜になったら星を眺めておくれよ。
きみは僕の星を、星のうちのどれか一つだと思って眺めるからね。
するときみは、どの星も、眺めるのが好きになるよ」
旅の途中で、王子様は一人の酔っぱらいに出会います。
「なぜ、酒なんか飲むの?」「忘れたいからさ」「忘れるって、なにをさ?」
「はずかしいのを忘れるんだよ」「はずかしいって、なにが?」「酒のむのが、はずかしいんだよ」
キツネが王子様に言います。
「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思っているのはね、
そのバラの花のために、時間をむだにしたからだよ」
毒蛇が王子様に言います。
「あんたを遠くにはこんでいくことにかけちゃ、舟なんか、おれにかないやしないよ」
この本を何度読んだか分からない私ですが、
読む度にこれらの言葉の中から、新たな意味を感じて胸が熱くなります。
私のような人間でも年を重ねることにより、幾ばくかでも厚みが加わる毎に、
違った世界が見えてきて考えさせられます。
目の前に星空が広がって、心が洗われるようです。
今からでも遅くはありません。
読んだことのある方も、ない方も、ぜひ手にとって欲しい「星の王子様」です。
2011-10-12 01:19
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永遠の文学少女!
by ルシファー (2011-10-12 05:22)
「夜間飛行」も良かったですね♪
by HOTCOOL (2011-10-12 07:25)
一説だけ、中学か高校の教科書に出て来た覚えがあります。
全然、覚えてないけど、こんな深い意味が込められているわかったら、確か、長男が置いて行った本があったような気がしますので、読んでみます。
by mutumin (2011-10-12 08:04)
キツネの台詞が沁みるなぁ・・・
by pn (2011-10-12 09:04)
学部時代の図書館学の先生(専門は国語学だけど)から頂戴したことのある1冊です・・・
が、実は、いまだに開いたことがないんです~(- -A)゛
あ、後で探してみます(。><)!!
by フサヲ (2011-10-12 11:18)
訪問&Niceありがとうございます!
奥が深いですねぇ~。セリフの一言一言に納得って感じがします。
by みぃにゃん (2011-10-12 12:13)
「星の王子様」は中学一年生の時(40数年昔ですが)の、国語の教科書に載っていました。子供ながら感銘を受けたのでしょう、すぐに購入し、その時の本が今も手元にあります。
読むたびにいろいろな受け取り方ができ、また、気持ちに入り込んでくる文章もその時々で違いますので、まほさんがおっしゃるとおりだと私も思います。内藤濯さんの訳は、声に出して読んでみますとその良さがより一層わかるような気がしますが、いかがでしょうか。
ちなみに私は、五代目三遊亭円楽も好きでした。
by ほやへ (2011-10-12 16:49)
テグジュペリ、久しぶりに読んでみたくなりました。
by ryo1216 (2011-10-12 18:22)
英語版しか持っていないのですが、また開いてみます。
「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思っているのはね、
そのバラの花のために、時間をむだにしたからだよ」
ここが今の私の心に残ります。あああ・・・。
by 親知らず (2011-10-12 19:02)
私もこの本は、大好きな本の1冊です
by Pooh (2011-10-12 20:47)
我が家の本箱にあった様に思います^^
さっそく読んで見たいと思います(^^)
☆結婚記念日・おめでとうございます♪
まほさんのお顔が見たかったかな(笑)
by すずらん (2011-10-13 00:38)
☆ ルシファーさん
文学少女・・・みのさん的な・・・?(笑)
☆ HOTCOOLさん
あれは「大人の童話」ですね♪
☆ mutuminさん
ええ、是非読んでください。
お忙しいでしょうが、読む価値はあります!(力説(笑))
ザッとなら、30分ぐらいで読めますよ。
☆ pnさん
沁みるでしょう?
他にも、沁みる言葉が満載されていますよ♪
☆ フサヲさん
あーもったいない。
その時も、読めば良かったのに!
でも、今からでも遅くはありません。
そんなに時間がかからないので、早く読んでみて下さい。
☆ みぃにゃんさん
もっともっと良い言葉があります。
だまされたと思って、読んでみてくださいね♪
☆ ほやへさん
お分かりいただいて嬉しいです。
さっき、声を出して読んでみました。
おっしゃる通り、また違う世界が広がりますね。
円楽さんも、朗読されていたのですね。
☆ ryo1216さん
是非、読んでくださいね♪
☆ 親知らずさん
親知らずさんなら、英語版でも良さが分かっていただけると思います。
キツネのセリフは沁みますねぇ。。。
酔っ払いのセリフ、元ダンがお酒を飲むわけもこれでしょうかね?(怒)
☆ Poohさん
ええ、奥が深い良い本ですよね。
☆ すずらんさん
読んでください、早く早く~♪
お祝いの言葉、ありがとうございます!
顔は見ない方がいいですよ(笑)
by まほ (2011-10-13 01:27)
私も大好きです(^-^)
by palette (2011-10-13 06:04)
☆ paletteさん
そう・・・良いですよね♪
by まほ (2011-10-14 01:31)
まほさんのこの記事を拝見して、星の王子様読んでみて、ミュージアムに行った次第です。素敵な本を紹介してくださってありがとうございます。
ミュージアムは、テグジュベルの生涯を膨大な資料で辿ることができる期待以上の所でした。彼の心の中に小さなころから居た王子様、彼のイラストがまた素敵で・・・。手紙の合間に書かれてるイラストにも魅了されました。
by ryo1216 (2011-12-13 02:55)
☆ ryo1216さん
そうだったのですね。
お役にたてて光栄です・・・ありがとうございます。
私もぜひ今度、行ってみたいと思いました。
by まほ (2011-12-15 03:25)